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WANを卒業すること。

by さおりん

2018年3月19日。
NPO法人学生ネットワークWAN・ビジップ株式会社の送別会。
そう、私、田中沙織は今年度でNPO法人学生ネットワークWANを卒業する。
大学2年次の6月に事務所を訪問してから何気ないオフィスの風景や活動の様子を思い出すと涙がこみ上げてくる。

今回、私がここに記したいのは、「私はWANでめっちゃ頑張って成長したんすよ。」
ではなく、社会人からすると当たり前と思うかもしれない、組織を通じて得た単純な気づきと心の変化である。

WANに入っていなければ、こんなに葛藤多く大学生活を過ごすことにはならなかっただろう。
しかし、今ではその葛藤の繰り返しが自分の軸を作り、ブレない心をつくったように感じる。

「すごい人って、世の中にたくさんいると思うよ。」

心理カウンセラーになりたくて大学に入った私は、心理学が好きなものの、浮き沈みが激しく、自分がカウンセラーに向いていないことを大学1年次で悟っていた。1人暮らしを始めて、いわゆる就活時期に「自己分析」と呼ばれる内省時間が増えていた。そして、漠然とした将来への不安が生まれ、このまま学内とバイトで大学生活が終わることに焦りを感じていた。この時期は「就活」という言葉すら知らなかったが、おそらく将来の不安を少しでも取り除きたくて、単に就活対策がしたかったに等しい。

私は「学内で会えないようなすごい人に会いたい。」という想いを「みんなのやりたい!を応援する」が活動方針のWANなら叶えてくれるのではないかと思い、事務所を訪れた。そこで前学生代表と面談し、その後NPO法人学生ネットワークWANの森戸理事長(以下、森戸社長)と出会う(このとき、WANが学生団体だと思っていた私は少し戸惑う。かつ単純に社会人と接することに慣れていなかった…)。
そして、今となっては恐縮すぎるが、森戸社長の前で「すごい人に会いたいんです。」と話す。(この1か月後の学生向けセミナーでなんだか凄い人・1年後、活動を主体的に取り組み始めてからはめちゃくちゃ凄い人だと後々知ることになる)。そんな、おこちゃまな私に対しての森戸社長の言葉を今でも覚えている。
「僕はね、すごい人って世の中にたくさんいると思うんだよ。どんな環境であれ、どんな職業であれ、どんな役割であれ(このようなニュアンスだった)。田中さんの働いている父親だって、すごいと思わない?でも、父親はすぐに会えるよね。どういう人があなたが会いたいすごい人なの?」
このとき、私は「学内で会えない人」以外、うまくこたえられなかった。テレビで取り上げられる人や起業家は目立ち確かに凄いと思うが、一目置かれていなくても働いている人はみんな凄い。いつの間にか、目立つ人からしか「自分のキャリアの為になる」ことは盗めないと思い込んでしまったのかもしれない。身近な人の真似したほうがいい長所を見落としてしまっていたのかもしれない。現に、最近は周りの学生や社会人の凄いと思える一面を見つける機会と素直さが増した。

ただ、WANの活動が終わろうとしている今、当時の自分の会いたかった「凄い人」という曖昧な言葉が、少し言語化できるようになった。以下は、私が現在思う凄い社会人の特徴を紹介する。これからもこういった社会人に積極的に出会いに行きたいし、自分もなりたい。

①“価値”や“意味”を自ら考え抜き、複雑なことを継続できる人。

 単純なことの反復作業をすることは簡単だ。しかし、人は単純作業でさえ、基本的に飽き性で続かないし、「継続させる」ことで評価されることが一定数ある。私が所属したNPO法人は、法人組織なのでそもそも「団体を継続させて価値を提供し続ける義務」がある。
 情報が多いこの目移りしやすい時代に、一つのことを継続してやってる人は純粋にかっこいい。なにか毎日30分ずつでも最低20時間続けたことはあるか?目に見えやすい対価ではなく、自分がやる価値があると信じたことに時間を使っているか?他の意見に惑わされず、隣の芝が青いと知りながら、自分の信念に従って続けてきたことはあるか?
 これに関しては、軸をつくる最中の私の場合、環境の変化がかなり必要だった。私の友達や身内の中の一定数は、私が20代の貴重な時間をNPO法人学生ネットワークWANの活動にのめりこんだり、自分の住んでいる地域じゃない場所を支援するために出張にいったりする意味なんてわからなかった。そして、自分が少ししんどいときに、同年代の子のインスタはキラキラしすぎていたし、「なんで私、こんな頑張っているんだろう?」を見直す機会がいちいち増えてしまって、「不安なときこそ、行動し尽くせ」なはずなのに、手が止まってしまう。そしてそういったときは、安易に楽な道を選びたくなってしまう。私は、選択肢が多い世代だし、誘惑に弱いし、目移りしやすい。だから、意図的に価値を共感してくれる人と長くいるようにしたし、出社回数も増やしたし、私の話を聞いてくれる人・教えを乞える人と呑みに行くようになった。一方で付き合いがわるくなった友達も中にはいる。その人達にはよく思われていないかもしれないが、私が頑張りたいことを最後まで頑張り続けるためには、その環境の変化が必要だった。今は自分の軸ができているから、居心地の良い環境ばかりで過ごすことは単なる甘えで飛び出していく必要がある。

② 活動+発信が1セットの人。

 学生がネット上で自己開示するのは、かなり勇気がいることだと思う。友達も見れる場所でまじめな発言や「これをしたい」と言うことが気恥ずかしいという思いのある人もいるだろう。でも、その一面を見せて、否定せずに応援してくれる人が本当の友達なので、本当の友達を見つけてほしいとも思う。基本的に、人は他人に興味がないので、発信しないとわからないことがたくさんあるから、多少めんどくさくても発信することになれておいたほうが承認欲求の強い私たちは本心が満たされていくと思う。また、ネット上で「これします!」というと後には引けなくなってしまったりするので、逃げ場をなくしたい人にもオススメ。そして案外、かっこいいところばかりではなく弱い一面をさらけ出してみると、思わぬ共感を生むことがあるのでオススメ。なにより、書く行為が一番、内省につながりヒトトナリが出るのでオススメ。

さて、前置きの発信の重要さはこのくらいにしておいて、ブログを書いている人はわかると思うが、記事を書くためにはネタがいる。つまり、発信をし続ける人はネタを創出し続けている人なのだが、他人の行為の批評や紹介ネタばかりの人ではなく、自分の行為を発信し続ける人に着目したい。その人は自ら挑戦し、実践し続けているかつ、発信するだけ自分の行動に自信があり、行動に基づく核となるメッセージを持つ人なのである。「活動しました。おーわり。」ではなく、その活動にストーリー性を含ませ、発展を見据えた人なのである。えげつないかっこいい。

③一緒に活動するメンバーの士気をあげる人。

前提として、一緒に働きたいと思える人になることも「就職活動」と定義する。
学生の場合よっぽど特化した専門性がない人は、「士気を上げる人」になることが最優先「就職活動」課題な気がしてならない。世の中には無意識にチームや他人の士気を下げる人がいる。その人はネガティブな発言をすることが多く、自信がない。悲観的に将来や物事を捉えがちで、成功するイメージを持てない。常に不安を抱え、周りに配慮する余裕がない。自分が指摘されたくないから、他人の指摘もできない。自分で決断できず、責任を持てない。こういう人は、実は案外多かったりする。私もそういうところある。

WANのプロジェクトを真剣にこなすほど、できないことがあからさまに見えて「これ私がやるより、最初から他の人がやったほうがよくね?」とか「この役割(代表)、自分向いてなくね?」という瞬間が来て、環境や他人のせいにしたこともあった。でも、「自分が所属することは、意味や価値がないんじゃなくて、まず意味や価値をつくろうとしろや!そして努力してつくれや!」という考えになったほうが楽ということに気づく。そもそも、誰しも役割がある。新人には新人の役割がある。そのフレッシュさで、組織の空気を一掃するとか、組織のあたりまえに疑問を投げかけるとか。その役割を果たせばいいし、挨拶をきちんとすることや「ありがとう」「ごめんなさい」の気持ちを誠意をもって伝えることや、わからないことに対して素直に教えを乞うという当たり前にできることを120%でこなせばいいと思う。それすらやろうとしない人も世の中にはたくさんいるのだから。そうして、できることを増やしてポジションを更新していけばいい。自信もそうやってついていくのだと思う。
できないことが多いと感じるなら、せめてチームの士気をあげるよう努めよ!

私はネガティブ思考も自分の個性だと思っていた時期もあって、ネガティブも個性だから受け止めてほしい時期があった。だけど、そんな個性捨てたほうがいいなと思うようになった。その個性は組織に属することに向いていない。自分中心に考えるのではなく、組織やプロジェクトの成功を見据えて「士気をあげる」人になったほうがいい。「一緒に頑張ろう!」「次はこうしたらいいね!」が言える人。凄いじゃないか。そんな優しさと前向きライセンスの持ち主にこれからもなろう。

最後に

 約3年間、NPO法人学生ネットワークWANの活動を続けてきて、仕事を「楽しいこと」とか「面白いこと」と単純に言い切れるほど簡単なものではないなと感じたのが正直な感想です。でも、「やったほうがいいワクワクすること」であることは確実で、いろんな活動を通して、結果的に仕事に対する姿勢を学べました。WANに入らずに就職することを考えるとゾッとします(笑) 働くことに対して、ネガティブな感情ではなく、「やったるで!」と闘志あふれるようになったのは、本当に大きな変化です。

世の中を少しずつ変えていけるのは、頼まれてもいないのに仕掛ける人間で、私はそっち側になりたいです。若いときから責任を背負わされたくない、偉くなりたくないと望んで、将来文句しか語らないおばあちゃんにはなりたくないです。これからも、自分で決断して、未練と食べ物は残さない人生を歩みます。

2018年3月31日でWANの活動は終了しますが、今後とも、OGとしてWANやWANの支援地域に関わった縁を大切にしながら、仕事をしていきます。WANに個人協賛することがちょっとした目標です!これからも、NPO法人学生ネットワークWANをよろしくお願いします!

謝辞

森戸社長、安藤さん、猿楽さん、櫻木さん、浜崎さん
 WANに加入して何もわからなかった頃から、様々な指導をしてくだり感謝が絶えません。様々なアドバイスが胸に刻みこまれています。いつも私たち学生に挑戦する場を与えてくださり、本当にありがとうございました。

伊万里をはじめとするWANの支援地域の皆様
 いつも、たくさんのご支援とご協力ありがとうございます。まさか、伊万里を「自分の第3のふるさと」と言えるほど好きになるとは思いませんでした。WANはこれから全国展開していき、ますます地域の面白味を引き出す団体になります!私は卒業しますが、今後とも続くWANをよろしくお願いします。

OB・OGの皆様
 後輩の活動をいつも見守ってくださり、本当にありがとうございます。私が悩んでいるタイミングを見計らったかのごとく、メッセージや電話をくださる先輩もいて、救われていました。話す度に気づきをくれる先輩方に本当に憧れを抱きます。OB会などで、お会いしましょう。今後ともよろしくお願いします。

NPO法人学生ネットワークWAN、ビジップ株式会社のメンバースタッフ各位、
 大学生活でこんなに頼もしい戦友ができて幸せです。
これからも「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」を身に沁みこませながら、一緒に頑張りましょう。
また、いつか一緒に仕事しようね!また、いつか支援地域に一緒に行こうね!
いつでも連絡ください!私からもします!

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